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役者ってすごいな

昨年末になりますが、『梅切らぬバカ』という映画を観てきました。

自閉症の息子とその母親のお話です。

将来の不安などもあり息子をグループホームに入所させることになるのですが、

様々な困難が待ち受けることになります。

この映画で登場するグループホームは住宅街にあります。

騒音(夜間不穏になる入居者がいるのでしょう)などもあり、地域住民とのトラブルが起こっています。

自閉症への理解のなさや対応の難しさもありますが、一筋縄ではいかない問題です。

ここで難しいのは、誰も間違っていないということ。

自閉症があっても住み慣れた地域で暮らす権利があります。

一方、周りの住民たちも穏やかに暮らしたいという思いがあります。

自閉症の人、地域住民、自閉症の人の家族、ホームの職員など立場によって考え方も違います(同じ立場でももちろん意見は違うでしょう)。

映画を通してこの問題が解決することはありません。

現在進行形の問題です。

シネコンのような大きな映画館で公開している作品ではありませんが、多くの方に観て考えてほしい映画ですね。

 

もう1つこの映画の魅力は役者の演技でしょう。

特に自閉症の息子役の塚地武雅さんの演技がすごいです!

自閉症という難しい役を完璧に演じているなと思いました。

元々、ドランクドラゴン(塚地さんが鈴木拓さんと組んでいるお笑いコンビ)のコントでは何かが憑依したようなキャラを演じていることが多い印象ですが、素晴らしかったなと思いますね。

そして、グループホームの職員役の北山雅康さんという役者さんも素晴らしかったですね。

声かけや仕草が本当に自然で、役者じゃなくて本物の介護職員かと思いました。

困ったように笑みを浮かべるところや、申し訳なさそうに頭を下がるところなんかが特に本物の職員っぽい感じでした。

私も高齢者相手ではありますが、介護職員の端くれなので非常にグッときました。

映画では脇役になりますが、しっかり役作りをされてきたのだろうと思います。

 

塚地さん、北山さんを見て、改めて役者ってすごいなと感じました。


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